
過去にお相手をさせていただいた方で、印象的だった言葉があります。
「私の彼氏のセックスは『私を使って、オナニーをしている』ってことなんだな、って思いました」
以前から彼氏さんとのセックスに悩んでいる方で、「絶頂まで感じたい」「イきたいと思っていても、なかなかイけない」そのようなお悩みでした。絶頂に達するオーガズムをする、深い快感を覚えるオーガズムとは無縁の状態。
でも、お話をお聞きしていて、イけけない理由がみえてきました。
女性のオーガズムの探求をしないセックス
ちゃんとお話をお伺いしてみると、彼氏の方のセックスは、簡単なキスから始まり、そのままフェラを強要され、彼氏のペニスが大きくなったところで、簡単に愛撫をして膣内を濡らし、本番にはいる、というものでした。
「他に何もしなかったんですか?」と私が確認しても、「他には何もしていません」という返事をいただいて、私は少し驚きました。
察するに、前戯で女性がちょっと濡れたことを確認した彼氏さんは、「濡れたから大丈夫だよね」「ペニスを入れたら女の子も気持ちよくなれるよね」と思っているので、そのまま本番行為に入ってしまったんだと思います。
別の女性の方は、こう話されていました。
「すぐに胸に手を伸ばす人、すぐにパンツの中に手を入れてくる人。上手い下手以前に『あ、この人はダメだな』と思います」
私もこの意見に賛成です。
世の中の多くの男性は、「胸」「クリトリス」「膣」以外の愛撫をしなさ過ぎです。または、愛部の時間が短いです。
この原因は、男性が自分中心のセックスをしていることに原因があります。女性の立場にたったセックスではありません。恐らく、「女性にオーガズムを感じてほしい」「深く絶頂に達してほしい」と、思っていないと思います。
どうしてそうなってしまうのでしょうか?
発情までの性別差
それは、「男性と女性の性欲の高まり方が違うため」です。
男性の場合は既に興奮しているので、最初から「やる気が満々」です。
既に勃起しているか、少しの刺激ですぐに勃起できる状態。高まっている性欲を、すぐにでも発散したい衝動に駆られています。
また、最近ではセックスに自信のない男性も多いので、長時間化するセックスを避ける男性も多いです。途中でペニスが萎えてしまうのを「カッコ悪いこと」と思ってしまうんですよね。女性のオーガズムや絶頂よりも、自分の自尊心を優先している状態です。同じ男性として、気持ちは分からなくはありません。
そのため、傾向として男性は「高まった性欲」を「すぐに発散したい」と思いがちです。
一方で、女性の場合はいかがでしょう?
最初から男性ほど性欲が高まっていない状態ではないか?と考えています。
女性は、「じわじわと性欲が高まる」ものです。「じわじわと」という言葉が意味しているとおり、女性の性欲の高まりにあわせて、男性は愛撫の手段を選ぶ必要があります。深い絶頂やオーガズムには、時間が必要です。
上記のように、性欲の高まる差を考慮していないことが、女性がオーガズムを感じイけない、男性本位のセックスを生み出している原因だと考えています。絶頂という言葉が意味する通り、しっかり丁寧に登らないと絶頂には到達しません。
まだ女性の性欲が高まっていない、気乗りしていない状態で、男性からの一方的な「手マン」や「挿入」があったらいかがでしょうか?
女性は、女性の絶頂やオーガズムに到達しないまま、あまり感じることができず、最終的には彼氏を傷つけないよう「感じているフリ」をしてしまいます。
女性の性感帯は、本当に人によってそれぞれです。乳首やクリトリス、耳の愛撫はもちろん、背中の首筋、足の指、目を閉じてまぶたを舐めるなど、私も様々な方の愛撫を経験しました。そのように女性の深いオーガズムや絶頂にするセックスの開発することは、性に対する人並み以上の探究心は必要なのかなと思います。どこか性感帯になるかわかりません。もしかしたら本人も気づいていないところです。丁寧に探し、愛撫・開発して、深いオーガズムや絶頂にするセックスは生まれます。
当然時間もかかります。最初から愛撫をまんべんなくすれば良いというわけではありません。その場の雰囲気も大事です。リラックした気分になって愛撫をした方が、感じやすく、愛撫を受け入れてもらいやすいです。ですので、私の場合は、前戯からではなく、少しマッサージのような行為から始めることが多いです。そこから性感マッサージや、本格的な前戯に移行していきます。
時間をかけたリラックス状態をつくるには、その場の雰囲気も重要です。照明はもちろん、流れる音楽や、時には香りにもこだわります。音楽はもちろん、ヒーリング効果のある落ち着いたものが良いでしょう。香りですが、入るホテルによってはあまり良い香りがしないホテルもあります。そういう細かいところに少しずつ違和感を感じてしまうと、緊張の方が増幅されてしまいますよね。
緊張感が抜けないと、性感マッサージや前戯、その後の本番もずっとそれが気になってしまうので、オーガズムを感じたくても感じずにイけなくなってしまいます。
気持ちのケアも大事です。男性からの一方的なセックスで、男性が射精したらそれで終わってしまうようなセックスは寂しいですよね。相手を気遣う言葉、自分がイっても抱擁する優しさ、そういったものの1つ1つが、深い絶頂やオーガズムの到達しやすさ、全体としてセックスの質を左右します。
そういった気遣いや努力の1つ1つが、最終的には深い快感や絶頂に導くオーガズムとなります。
女性を深い快感に導く、絶頂に導くオーガズムを味わってもらう、というのは大変なことです。特に初対面でのお相手でしたらなおさらです。
ただ、初対面だからこそ、私に遠慮していただかないで、女性のお話を正直に全部お聞きすることができると思いますし、そこから生まれる信頼関係もあると思います。私はそういった、こういったつながりだからこそ培える雰囲気や信頼関係が好きです。笑
ネット上での知り合いかもしれないですし、申し込んでいただくのに勇気もいるし緊張もすると思います。でも逆に言うと、そんなことができる人間関係ってなかなかないですよね。しっかりお話をお伺いして、深い快感をセックスで感じてもらったり、絶頂に導くオーガズムを味わってもらうと、私もすごくやりがいを感じます。
「オナニーセックス」をする男性は意外に多い
最初の女性の言葉をお借りすると、そういった性の探求のないセックスは男性の間違ったセックスの仕方であり、私は「オナニーセックス」と言っています。男性が、自分のために気持ちよくなるためのセックスです。女性としての絶頂やオーガズムを考慮していないセックスです。
みなさんも心当たりはないでしょうか?
途中から自分本位で気持ちよくなっていく男性は多いと思います。もちろん、動物的に発情してもらったほうが喜ぶ女性もいらっしゃると思います。乱暴にされたい、というのも、乱暴にされても良い信頼関係あってこそですよね。
オーガズムで絶頂に達したいと思う女性が正しくオーガズムを感じるためには、上記で説明させていただいたような、いろいろな要素を丁寧に全て満たしてあげる必要があります。
オナニーセックスにならないために、私は以下の4つことを大事にしています。
1:男性向けAVに代表されるような雑な愛撫だけでななく、多くの愛撫の仕方を覚える
2:女性の性癖や要望にあわせて、愛撫の仕方を変える
3:時間をかけて、じっくり愛撫する
4:自分の快楽よりも、女性の絶頂、オーガズムを最優先にする
女性が女性として絶頂やオーガズムに到達するために、前戯やそれも含めたコミュニケーションはとても重要だと感じているためです。深く感じるセックスや、絶頂に達するオーガズムは、どなたでも獲得することができます。
みなさんも、男性のオナニーセックスから卒業し、ぜひ自分のための深いオーガズムのためのセックスを追求してください。そういったお相手が1人でもいると、あなたの人生はもっと充実します。