最近の調査によると、日本人の年間セックスの回数は平均46回で、これは世界で3年連続で最も少ない数値です。
世界平均は年間103回、最も多いギリシャでは164回と報告されています。
このデータからも明らかなように、日本人のセックス回数は非常に少なく、さらにセックスの満足度も低いことが示されています。
「セックスレス」という言葉がメディアで頻繁に取り上げられる現在、この問題は新婚カップルや同棲中のカップルにも広がっており、少子化問題と並んで重要な社会問題となっています。
セックスの減少には様々な原因が考えられますが、日本人特有の控えめな性格や現代社会の厳しさが影響している可能性があります。
「脳で感じるセックス」の提案
セックスの質の低下がセックスレスの拡大につながっていると考えられます。
人間は本能的に楽しいことや快感を求める生き物ですが、楽しくないセックスや満足できないセックスが広まっているため、セックスの減少が進んでいるのです。
ここで新たな考え方として、「セックスは脳と脳の触れ合いです」という視点で考えてみたいと思います。
この考えが一部で不快に感じられるかもしれません。
「何を言っているんだ、セックスは肉体的なものだ」という反論もあるでしょう。
しかし、快感を感じるのは脳であり、キスや愛撫、セックス自体も、すべて脳に情報が届いて初めて快感となります。
「気持ちいい」という感情や「頭が真っ白になる」という感覚、「満たされた」「癒された」という気分が生まれるのも脳があるからです。
したがって、最高のセックスを体験するためには、「脳が感じるセックス」を目指すべきです。
脳科学的アプローチによるセックスの質の向上
では、脳科学の観点から、どのようにして「気持ちよく幸せな気分を存分に味わうセックス」「身も心も満たされ、また愛しあいたいと思えるセックス」ができるのでしょうか。
キーワードの一つは「脳内麻薬」です。
脳内麻薬が、あなたのセックスを素晴らしいものにすると言うと、少し戸惑うかもしれませんが、これが快感の鍵となります。
脳内の媚薬とセックスの関係
脳内の媚薬のメカニズムを理解すれば、セックスがさらに快感を増します!突然「脳で感じるセックス」と聞かされても、少し戸惑うかもしれませんね。
そこで、まず「脳を極限まで刺激するセックス」とはどのようなものか、簡潔に説明します。
想像してみてください、愛するパートナーと初めてセックスをする瞬間を。
例えば、以前から好意を持っていた異性と初めてキスを交わし、裸で抱き合っている時や、性器を見られたり触れられたりしている時、あなたは極上の興奮を覚えるでしょう。
恥じらいやドキドキする感覚は、次第に「快感」や「陶酔感」へと変わり、最終的には頭が真っ白になるほどの快楽に変わります。
その時、あなたの脳内で豊富に流れ出しているのは「ドーパミン」という物質です。
このドーパミンが、脳に陶酔感をもたらし、生きている喜びを感じさせるのです。
ドーパミンが多く分泌されると、人は快感を得て、体が活発に動き、幸せを感じます。
ただし、「不安」「恐怖」「不快感」などがあると、この分泌は減少したり停止したりするため、セックス中はこれらを避ける必要があります。
セックスとβエンドルフィン
また、脳内媚薬としては、「βエンドルフィン」という、モルヒネよりも強力な鎮痛効果を持つ物質も重要です。
この物質は、ジョギングなどの有酸素運動を行うと大量に分泌されることが知られており、セックスもまた有酸素運動の一種です。
裸で互いを愛撫し合い、汗や体液にまみれながら交わると、脳内はβエンドルフィンで満たされ、二人は恍惚の境地に達します。
恋愛感情と脳内化学物質
もちろん、快感だけでなく、恋愛感情においても脳内媚薬は大きな役割を果たします。
深く愛する人に会った時、心が高鳴り、胸がキュンとする瞬間に、あなたの脳内で分泌されるのは「フェニルエチルアミン(PEA)」というホルモンです。
この成分はチョコレートにも含まれ、「愛の媚薬ホルモン」とも呼ばれています。
この物質は、男性では射精時、女性ではオーガズム時にも分泌される快楽ホルモンです。
だから、「本当に愛し合っているパートナーとのセックスが最も快感」と言えるのです。
また、「恋をすると人は美しくなる」とよく言われますが、その理由も「脳」の中で起こる現象です。
恋をしている人の脳内では、「ドーパミン」や「セロトニン」といったホルモンが豊富に分泌されます。
これらのホルモンが分泌されると、気持ちが高まり感情が豊かになり、表情も明るくなります。
男性脳と女性脳の違いを理解する
お分かりの方もいるかもしれませんが、男性と女性では脳の構造に顕著な違いが存在します。
これまでにも、「好きなあの人の考えが理解できない!」や、「彼(彼女)とのコミュニケーションがスムーズに進まない」といった異性に関する様々な問題を経験してきたはずです。
しかし、それもこれからは終わりにしましょう。
恋愛で負けない女性になる方法
異性が「この人が好きだ」と感じる瞬間や、「セックスしたい」と思うタイミングを理解し、愛する人を確実に振り向かせる方法を身につけましょう。
ちなみに、何か新しいことを始める際に不安な予感がしたり、仕事で行き詰まると突然良いアイデアが浮かんだ経験はありませんか?これは、私たちの脳内に存在する「直感力」という能力が影響しています。
脳の構造と直感力
脳は「思考力」を担う左脳と、「感覚力」を担う右脳に分かれており、その両者を結ぶ太いネットワークが「脳梁」です。
いわゆる「直感力」は、この脳梁を通じて、右脳と左脳間で迅速に情報が交換されることで生じます。
テレビや雑誌でよく見る「右脳型人間」や「左脳型人間」という極端な分類もありますが、実際は誰もが脳梁を利用して脳全体を活用しています。
男女の脳の違いとその影響
なぜ男性が女性の感情を理解できないのか、また女性が男性の考えを理解できないのか、疑問に思うかもしれません。
焦らないでください、これからが重要なポイントです。
男性の脳と女性の脳は、それぞれ異なる特性を持っています。
先に述べた左脳と右脳をつなぐ「脳梁」は、まるで情報を伝えるケーブルのようなものですが、この情報線の太さが男女の脳の大きな違いです。
女性は男性に比べて、この情報線が約20%も太くなっています。
脳梁が太い女性は、左脳と右脳間の情報交換が男性よりもスムーズに行えるため、直感力が非常に強いと言えます。
「女性の勘はよく当たる」とは、このことを指しています。
一方で、脳梁が細い男性は、左脳と右脳の連携が鈍く、それぞれの脳が発達しやすいです。
例えば、空間認識を担う右脳が発達しているため、男性は一般的に車の駐車が得意です。
また、論理的思考を担う左脳が発達しているため、男性は「論理的」とされがちです。
しかし、脳梁が細いため、男性は左脳と右脳の連携が苦手で、直感力に欠ける傾向があります。
これが、「この人は鈍感な男」と女性が感じる一因です。
恋愛では、ファースト・インプレッションが重要とされていますが、男性は女性に比べて「一目惚れ」をしにくいのは、その脳の構造によるものです。
次の節では、このような女性脳と男性脳の特性を活かした恋愛テクニックをお教えします。
男性の脳とテストステロンの影響
男性の脳梁は女性のものより細いため、男性は「鈍感」であると言われています。
脳梁の太さは、胎児が母親の体内にいる時に決まります。
妊娠初期、男女の胎児の脳は同じですが、特定の時期に男性染色体「XY」を持つ胎児の精巣から「テストステロン」という男性ホルモンが大量に分泌され、脳を含む全身に浴びせられます。
その結果、胎児の脳梁は急速に細くなり、男性脳が形成されます。
このテストステロンの影響で、男性は感覚による幸福を感じるのが苦手ですが、テストステロンが男性の「気分」を形成しています。
主に睾丸から分泌されるテストステロンは、脳がこれを感じ取ると、刺激を受けて脳内でドーパミンが生成され、男性は認識力や論理性が向上し、生きるモチベーションが増し、恋愛にも積極的になります。
テストステロンの分泌を促す状況
男性がテストステロンを分泌する状況にはいくつかあります。
一つは、危険を感じるときです。
ボクシングやプロレスの選手は、試合中にテストステロンを大量に分泌し、アドレナリンやドーパミンの作用でモチベーションを高め、激しい戦いを展開します。
もう一つは、視覚的な刺激です。
例えば、露出度の高い女性を見たときや、車好きな男性がカッコいい車を見たときにも、テストステロンが分泌されます。
男性を興奮させるテクニック
男性はテストステロンを分泌させた相手と恋愛相手が一致しなくても、興奮状態が続くという性質を持っています。
この性質を利用して、男性を興奮させるテクニックを紹介します。
例えば、彼がボクシング好きなら、デートでボクシングの試合を観戦しましょう。
試合後、隣にいるあなたを見たとき、彼の心はあなたのものになっているでしょう。
つまり、男性が興奮状態になれば、後はあなたがリードするだけです。
愛がなくても、興奮や刺激だけで興奮する男性のこの性質を単純に否定するのはもったいないです。
その性質を逆手に取り、賢く目当ての男性の心を引き寄せましょう。
女性の性欲についての理解
女性の性欲が最も高まるのは生理後です。
この時、クリトリスは硬く大きくなることが期待されます。
セックスには「性欲」という要素が欠かせません。
性欲が互いに強ければ、セックスの質も向上し、結果として両者の愛情も深まるでしょう。
しかし、男性は別として、多くの女性は自分がいつ性的に興奮しているのかを把握しづらいと感じています。
確かに直感はあるものの、その感覚を「セックスがしたい!」と一言で表現しにくい女性は、男性よりも性的行動に消極的だと言われがちです。
自ら積極的にセックスを求めることが恥ずかしいと感じ、本当にセックスを望んでいるのか自問自答し、もやもやとした気持ちになる女性も少なくありません。
しかし、はっきりと申し上げますが、性欲のない女性は存在しません。
エストロゲンと女性の性欲
男性が視覚的な刺激に頼るのに対し、女性は「これからエッチなものを見る」という期待感だけで興奮できることがあります。
この点で、女性は男性よりも性欲が強いと言えるかもしれません。
ここでは、「エストロゲン」という性欲に密接に関連する物質に焦点を当てて説明します。
先に男性の性ホルモン「テストステロン」を紹介しましたが、エストロゲンは女性の性ホルモンです。
一般的にテストステロンを「男性ホルモン」、エストロゲンを「女性ホルモン」と呼びます。
女性の場合、卵巣で生成されるエストロゲンが脳を刺激し、「セックスがしたい」という欲求を引き起こします。
エストロゲンの分泌が最も活発になるのは、月経後から排卵前までの期間です。
この時期、女性の性欲は最高潮に達します。
「生理後は性欲が増す」とよく言われるのは、このためです。
女性の性的興奮のサイン
女性の性欲は特定の時期に限定されるわけではありません。
自分が性的に興奮している状態を理解できない女性は、どう自覚すればよいのでしょうか。
答えはシンプルです。
男性が興奮するとペニスが勃起するように、女性も興奮するとクリトリスが勃起し、硬く大きくなります。
男性と同様に血液が局部に集中し、クリトリスは通常よりも大きくなります。
元々のサイズが非常に小さいため、目立たないだけです。
さらに、全身の血流が改善され、体が温かくなります。
このような状態を経験したことがあれば、あなたは確かに性的に興奮していると言えます。
ただし、スムーズに興奮するためには、リラックスした心身が重要です。
興奮をコントロールする神経は自律神経であり、リラックスしている時は副交感神経が優位になり、全身の血管が拡張し、体温が上昇し、女性器は潤いやすくなります。
発情とは感じられないものの、ぼんやりとして体が温かく、心が軽やかになる感覚があるはずです。
逆に緊張している時は交感神経が優位になり、血管が収縮し、体温が上がりにくくなりますので、発情しにくくなります。
急いで行うセックスを「刺激的」と感じることもありますが、これはほとんど自慰行為と変わらないものです。
肌の触れ合いよりも、性欲の処理に近いです。
また、女性は年齢を重ねるごとに、オーガズムを経験するほど性欲も強まります。
「女性は30まで」という言葉もありますが、実際は「女性は30から」と言えるでしょう。